5Sで自分を変え、現場を変える。

5Sの思想
├自分の城は、自分で守る!
└5Sで自分を変え、工場を変える!

5Sの基本的理解
5Sは、つの目的S(しつけ)4つの手段(整理、整頓、清掃、清潔)で成り立つ。
1)整理・・・要るものと要らないものに区別して、不要・不急なものは取り除くこと。
       「不急品をどれだけ手元に置くか?」の線引きが問題で、今日使わないものは
      別の場所に移し、使う時に1週間分だけ戻すようにする。
2)整頓・・・決められた場所に、決められたものを、いつでも使える状態にしておくこと。
       「探す」というロスを動作をなくすのが目的。
       置いてある状態で、異常が分らなければならない。そのためには、工具の径や
      長さ等、寸法明記で指定席とし、すぐ取り出せる工夫をする。管理者はこのルー
      ルが守られているか巡回によりしつけする。
3)清掃・・・きれいに清掃し、即欠陥が分かるようにすること。
       清掃の2つのレベル
       レベル1:職場全体(通路)設備の大掃除、作業周りの清掃等←5Sの対象
       レベル2:ここの設備の内部や治工具の清掃・点検など   ←TPMの対象
4)清潔・・・整理・整頓・清掃の3Sが維持、管理されている状態にあること。
       ルールに従って約束が守られているか。
       3Sが維持・管理されているかチェックする。
       チェックの方法(手段)として
「目で見る管理」※が有効。標準化も大切。
5)しつけ・・・整理・整頓・清掃・清潔の4Sの善し悪しが分り、誰もが自主的に直そうと
       する訓練

        5Sの目的は「しつけ」「意識改革」
        
必要品:毎日使うもので、今日使うもの
不急品:時々使うもので、今日使わないもの。必要であるが、必要以上にあるもの
不要品:使う見込みのないもの

 

5Sをリードする「目で見る管理」
目で見る管理問題点を顕在化させ、情報を共有化し、各階層のやるべき事を明確にすること
       あるべき姿:各人が上司の命令なしに、今の状態や現象を見てどうアクショ
            ンすべきかを判断でき、そのアクションが自然に取れるよう条件が
            整備されている職場。         
目で見る管理で利用する「Q・C・D別管理情報」
Q(品質管理関係):現物ヒストグラム、あんどん、サーモラベル、配管色分け、ポカヨケ表示
         合いマーク、管理限界表示、不良グラフなど
C(原価管理関係):工具の手許置き場、スキルマップ、標準作業票、提案件数、稼動率表、工
         数削減率など
D(納期管理関係):予備品、かんばん、流動線曲線、生産管理版、差立版、納入率表など

 

5S運動の進め方
1)5S推進組織の機能
  「運動方針」「推進計画」「完成イメージ」の明確化、推進方法の検討、推進状況チェック
 と推進等。 
2)事務局の機能
  事務局の機能はきわめて重要。基本機能は「5Sの方向性を決めて、各5Sグループを競わ
 せる」こと。その過程において、妥当な推進案を立案し、トップダウンで決めていく。実施に
 あたっては、職制に競わせるようにする。
3)全社一斉展開
  全職制グループ別に全社一斉スタートがよい。これは、グループ間の競争心を刺激し合いなが
 ら展開できるため。5Sマップを作って掲示板で徹底するのもよい。
4)間接部門も同時スタート
  LAN等ネットワーク化により、リテラシの向上により効率化を図る。IT化による効率化を
 進める。
5)着実なフォロー
  運動の成果を適時に、公平に、正しく評価する。
  @ 最低2ヶ月程度の巡回評価
  A 各グループの評価点を掲示板へ張り出す。職場委員が直接記入し、他の進捗状況等の情報
   を与える。
  B 評価委員は工場長、事務局を含めて4〜5名でチェックシートに記入し評価する。
    コメント欄を設けると親切。
  C 重要なのは5Sを通じた「人づくり」。自分も成長し、部下への指導も行う場。
6)後戻りしない5Sを
  職制の強制力だけでは5Sはすぐに後戻りする。そのためには改善までいくことで「改善した
 5Sは後戻りしない!」といわれている。
  最終目的は「コスト削減」→そして、キャッシュフロー創出