中小企業の情報武装化とその活用実態

 秋田県内企業の情報化の実態を明らかにすることで、我々中小企業を支援する者が
情報化支援を行うにあたって留意すべき問題点を明らかにし、より効率的効果的な中
小企業における情報化の進め方と支援策について考えていくこととしたい。


平成15年度情報機器利用実態調査より(出展(財)あきた産業振興機構)

前提:回答企業の属性
調査対象:2,000社
回答数:666社(回収率33.3%)

回答企業の主な構成
主な業種:製造業、建設業
資本金規模:3,000万円
従業員規模:50人以下

私コメント:株式会社で比較的中規模な製造・建設業からの回答が多い。

 
情報機器の利用
・利用している:90.5%
・利用していない:9.5%
  ├利用する必要がない:39.7%
  ├操作できる人がいない:38.1%
  ├利用するメリットが分からない:31.7%
  └導入コストが高い:30.2%

コメント:中小企業のIT化が進まない背景には、「情報化に対する認識」のほかに「ヒト」「カネ」等、     
    経営資源に関する課題もある。

   
情報機器を利用している業務
・業務別の利用業務
  ├文書作成・管理:92.0%
  ├財務・経理管理:80.6%
  ├外部とのネットワーク:57.4%
  └手軽い相場感が分かる(価格調査)
・業種別の利用業務
  ├卸売業・小売業:販売管理
  └小売業    :顧客管理

コメント:IT化の進展度の仮定
     情報機器導入 → 事務処理の効率化 → ネットワーク化 → 内部情報系 → 基幹業務の導入
     県内企業の多くは「事務処理の効率化」の段階。

   
投資効果
 ├製造業:30%以上が「投資以上の効果が得られた」
 └建設業:25%が「効果が得られていない」

コメント:建設業では、「電子納品」「CALS」「EC」とIT化への要請が強い。

 
インターネットの利用実態
インターネットを利用している:90%
 ├メール:67.8%
 ├BtoB、BtoCはまだ少ない
 └個人利用の域を超えていない
   
ホームページ
ホームページを開設していない:54.2%
 ├BtoB 大企業でも技術のある中小企業を探している。
 ├BtoC 顧客との接点になる。
 └要は、作り方ではなく、運営のポイントを押さえる。

   
インターネットの利用回線
 ├ISDN → ADSL、CATB、光ケーブル
 └常時接続環境:72.9%

コメント:県内のブロードバンド化は進展している。

                                         
インターネットの利用効果
 ├関連技術の情報収集:58.2%
 └社外とのコミュニケーション:54.4%

コメント:情報収集のツールからコミュニケーションツールへ進展。特にメールが顕著。

 
コンピュータウィルス
 ├対策を施していない:23.1%
 └感染したことがある:44.9%
 
社内LANの実態
 └社内LAN構築済み:61.0%
   ├プリンタ共有  :89.9%
   └ファイル共有  :79.3%
 
コンピュータネットワークの課題
 ├社内:社員の能力格差、社員教育の時間
 └社外:セキュリティ、コンピュータトラブル
 
総括
 情報機器を利用するメリットや必要性の視点
  └事務処理の効率化 → 社内業務改善の視点へ

 ホーページの活用法
  ├畑違いの取引先との接点
  ├最終消費者に近づく手段
  └御用聞き営業から提案営業の道具

 社内LANの効果
 └ファイルの共有、プリンタの共有
  └物理的な利便性から「知恵」「知識」「ノウハウ」の共有へ

 情報化投資に関する考え方
 └単なる機器導入ではなく、
  └自社のあるべき姿を明確にし、
   └業務プロセス、人材、コスト、利害関係者を含む包括した目的と捉える。